第40回 「殺意」
バイトの帰りに買い物をしようとドラッグストアに寄ったら、それはそれは目も当てられない姉弟のケンカに遭遇しました
年の頃はお姉ちゃんが6,7歳、弟さんが4,5歳といったところ
お母さんが2人を連れて買い物してました
お店の中に入った瞬間に遠くの方で叫び声は聞こえてたんです
まあ、どうせみんな一度は通ってきた「駄々をこねて床でひっくり返った亀のようにじたばたするアレ」の類だと思い、気にしてませんでした
砂糖を買おうと調味料棚のある通路に行くと、叫び声の主が
姉貴が弟をボコボコにしてたんです
「いやボコボコにしてるやーん……」ととっさに心の声が漏れました
姉弟ゲンカの域をはるかに超えていて、2人を中心にオクタゴンが見えましたもんね
ケンカというか、姉貴がひたすらに弟をボコるという異常事態
弟は泣く、ただ泣く
お母さんはただ冷静に「何でそんなことするの、ちょっと頭おかしいよ」と心に問うタイプでした
しかし、そんな言葉はもちろん心に響かずひたすらにボコる姉貴、ボコられる弟
何が恐かったって、姉貴の目ん玉が完全にイっちゃってるんです
ホントにビー玉のような目をして力を振りかざしてました、漫画に出てきそうなラスボスの小っちゃいガキみたい
結局、何がそんなに腹立たしかったのかも分からず、姉貴は弟を店から出るまでボコり続けてました
……悪魔の子かね
お腹にでっかいホクロがあったりして