白塗りの裏側

ヴィジュアル系バンドのボーカルと嘘をついて、平成29年4月26日まで嘘を書いてました

第58回 「1日で2日分」

午前中、出掛けるときはまだ雨が降ってなくてよかったんだけど、夜はバイトがあったんで一回家に帰って来なくちゃならなくて、家の最寄駅に着いたときにちょうど降ってきやがった、くそったれ

あんまり大きな声じゃ言えないんですが、傘差し運転を、ああ傘差し運転をして、万が一警察に捕まったときの言い訳ばかり考えながら自転車に乗ってます

先日も、夜バイト帰りに自動車が警察に捕まってて、聞き耳を立てて横を通り過ぎたら「明日も予定があるんで!」と脳みそを一番使わない言い訳をしててガッカリしました

 

最寄駅から家まで約10分

折り畳み傘じゃ絶対防げない雨量、駐輪場に着くまでにまず靴が逝っちゃいました

自転車の鍵を外して、ウォークマンをしまって、サドルにお尻を乗っけた時点で皮膚の70%が濡れてます

そんなに濡れてるならもう安全第一で傘差さずに運転すればいいじゃない、マリー・アントワネットならきっとそう言うと思いますが、100%は濡れたくないという自分のちょっとした抵抗の方が勝ってフラフラしながら最初の信号へ

 

何気なくリュックを触ったらびしょびしょで、ああもう後ろもダメなんだと空を見上げました

曇天、青信号もちょっと紫に見えてきました、この虚無感一体何なんでしょうか

 

もう濡れてないところお腹だけだよ

お腹だけ、前を歩く人間を見てみるとリュックを前にしているではないか、点と点が繋がって線になりました、これだよこれこれ

背負ってたリュックをすぐ前に持ってきて、これで勝ったと誰と何の勝負をしてるんだか分かんないんですが、しばらく運転してたらリュックがまあずれるずれる

 

肩ベルトを女子大生が背負ってるリュックくらい緩めてたことを忘れてました

ずれる度に自転車停めて「よっこいしょ」と直し、直す度に雨に濡れて結局家に着いたときには皮膚の95%が濡れてました

差しても差さなくても変わんねえじゃねえかよ、時間返せよちょっとイケると思った15分前の自分よ

 

服も靴下も濡れましたが、この雨の中バイト先には行かなくちゃいけないんで、着替えるかどうか迷いました

服も靴下もズボンも靴も替えて、今バイト先から帰って来たんですが、替えた服も靴下もズボンも靴も濡れました

 

1日の雨で結局2日分濡れました、もうホントにどよーんですよ

ももし雨側に人を濡らさないといけないノルマがあるとしたら、お役に立てて光栄でございます