白塗りの裏側

ヴィジュアル系バンドのボーカルと嘘をついて、平成29年4月26日まで嘘を書いてました

第90回 「名もなきあれ」

昨夜、自転車を漕いでいたら警察官に止められた

30m先の横断歩道に警察官が二人立っていて、「あー、ヤバいなー」と思いつつ私が二人に近付いていくと、向こうもそれに合わせて「待ってました、ヘヘヘ」と言わんばかりに近付いてくる

横断歩道までは脇道もなく、二人を撒くことは不可能だ

案の定「ちょっといいですか?」とガッチリ止められ、私はめちゃくちゃ不機嫌な顔をして自転車から降りる

 

そりゃ止められる訳だ、だってライトを点けていないのだから

10:0でこっちが悪いのに、警察官に止められるとめちゃくちゃ不機嫌な態度になってしまう「あれ」をやってしまった、誰か「あれ」に名前を付けてほしい

「ライト点けないで自転車に乗ってて警察官に止められたらさー、こっち100%悪いのに何かムカつかない? あれって何なん?」っていちいち言うのめんどくさいし、そんでまたこの話題って結構頻繁に出てくるし

 

兎にも角にも、「あれ」をまたやってしまった

そして「いや、ここにライトあるんですけど、今ちょっと壊れてんすよ」と「ちょっと前までちゃんとライト付けてたんですよアピール」を過剰にする

たぶん警察官もこのアピールは見慣れてるし、100均で売ってる雨に濡れたら一発でダメになる自転車のライトにも見慣れている

しかし警察官は全然不機嫌な顔などせず、淡々と仕事をこなす

 

「偉い~~~~~~!」って毎回思う、いや私が警察官だったらキレちゃう案件なのに

それに比べて私は何だ、ライトを買ってくっ付けりゃ済むだけの話なのに、それをめんどくさがってさらに「何で止められなきゃいかんのだ」と言わんばかりの態度をぶちかまし、エア舌打ちの連続だ

末端の教育を受けてきたのかと絶句してしまう

 

でもこの話をするとほとんどの人が「いや俺も同じよ~」と共感してくれるので、「末端の教育を受けてきたのは私だけじゃないのね」と安心して眠りにつき、次の日の朝には忘れている

そしてまた警察官に止められて、「あれ」をぶちかましてしまうのだ