第63回 「あのはな」
今日も朝からバイトだった
ここ何年も朝からバイトのある日は6時半に起床するので、自然と「朝起きれるタイプの人間」になっている
だから周りには「若いのに凄いね」と言われ、「まあ、若いけど大人ですからね」と大人みたいな返しをする自分にちょっと酔っている
昨日はちょっと夜更かしをしてしまい、あんまり寝られなかった
そういうときも一度6時半に起きるんだけど、「気づいたら二度寝してしまった」、なんてことがたまにある
今日も完全に目が覚めたとき、携帯の画面は6時57分だった
歯を磨き、ベルトをせずにズボンを履き、いつもは水筒にドリンクを入れて持って行くんだけど今日は諦めて、バイト先へ向かう
間に合う、バイト先でしぶしぶドリンクを買う、こういう何とか間に合ったパターンのときも、「いや、何かもう自然と起きれるんですよ」とか言う
ベルトをしてない、いつもは水筒なのにペットボトル、髭を剃ってないときがある、この伏線たちが回収される日はしばらく来ない
16時前にバイトが終わった
帰って来て、録画してあった「あの花」を一気に観た、ちなみに「あの花」じゃなくて正式には「あのはな」らしい、観終わってすぐに見たまとめサイトにそう書いてあった
タイトルを斜め読みするとどうたらこうたらって書いてあって、「感動する上にそういう隠しコマンドみたいのもあるんかい」とさらに感動した、もう立ってない鳥肌はこの時点で無い
たまたま番組表を観てたら見つけたんで、名前は知ってたから何となく録画しておいた
ここのところ、ポケモンの映画やら新海誠の映画やらアニメを観ることが多く、観ながらよく体が熱くなる
特に今深夜で再放送しているポケモンを観たときは酷かった
「私、今泣きそうになってんじゃん」と客観的に自分を見たらめちゃくちゃドン引きしたんだけど、そんなことはお構いなしに涙が流れた
生まれて初めて「グスングスン」って言ったし、自分では見えなかったけど、流した涙はとてつもなく綺麗だったと思う、飲み水にするならろ過する必要はないくらい
「あのはな」はヤバかった
最終話、良いタイミングで主題歌をぶっこんできて、それと同時に体が熱くなってくる
「いいお話だなあ」って思い始めてからは早かった、あっという間に終わってしまい、気づけばベランダで煙草を吸いながらまとめサイトを見ていた
「私もそこイイと思った~」とちょっと答え合わせみたいなことをしつつ、独りで何やってんだよとも思った
誰かと「あのはな」について喋りたいし、何なら今すぐにでも誰かと一緒にもう一度第1話から見返したい、「あのはなを観る会」というグループラインすら作りたい気分
聖地巡礼の準備はできている、ただまだ1回しか観てないから何が聖地なのかは分からない
それくらい心に響いたアニメだった、そりゃ話題にもなるわ
何でブームの波に乗れなかったのかと、当時の自分を踏んづけてやりたい
何かもうそっち系の脳みそになってて、「そっち系」っていうのが上手に言い表せられないんだけど、今「君の名は。」がめちゃくちゃ観たくなってる私の脳みそって、正解ですよね?