白塗りの裏側

ヴィジュアル系バンドのボーカルと嘘をついて、平成29年4月26日まで嘘を書いてました

第108回 「いや桐谷美玲じゃねえんだから」

月に一度、お世話になっているスープカレー屋さんが下北沢にある

マンスリーカレーという、その月にしか食べられない特製のスープカレーを毎月食べに行くようになって今月で4ヶ月目、今月(7月)は夏野菜のラタトゥイユ風カレーだった

非常にヘルシー、ズッキーニがイヤらしい目でこちらを見ていた

 

朝から何も食べていない、最高のコンディションでお店の扉をカランコロンする

目の前に運ばれたスープカレー、とりあえず写真を一枚、思わず写真を一枚パチリしてしまうことで、私がこの日をどれだけ楽しみにしていたかふと気付かされる

 

 

カレーを残した

改めて自分の食の細さに愕然とした

全然食えねーでやんの、ツレもだいぶ引いていた

 

先日、ケータリングで頂いた吉野家の牛丼並をヒィヒィ言いながら食べ切ったことを思い出す

周りは牛丼並を食べた後、広げてあったフラガールのロゴが印刷されている成城石井辺りにしか置いてないポテチをつまみにつまんでいた

私の胃酸は周りに比べて微炭酸なんだなと思った、ウィルキンソンのような強炭酸の胃酸が欲しい

 

私はあまりご飯を残すという行為をしない

バイト先の賄いも大体私のお腹のキャパシティをゆうに超える量が出てきてしまうのだが、見えない涙を流しながら胃の中にぶち込んでいる

美味しいんだけどね、美味しいんだけど私には無理だ、もうこれ以上体は成長しないのだから

この暑さのせいもあって、体が上から下から大騒ぎになってしまうので「少な目でお願いしゃす」という言葉を最近覚えた

 

残されたスープカレーを片付ける店員さんに「お腹いっぱいになっちゃって……、すいません……」と申し訳なさそうに言ったのだが、「いえ……」とテンション爆下がりもいいとこだった

まさか作ったご本人に片付けさせてしまうとは、何の為にホールスタッフがいるのだ

客観的に観て、こんな食の細い人間は飯屋に行くなと思う

 

家に帰ってつまみにんにく一袋をつまみに、強炭酸で作ったブラックニッカのハイボールでも飲んでひっくり返ってしまえ

第107回 「ポイント乞食」

ポイントはもれなく貯めておきたい人間である

 

ただお会計の時に自分からポイントカードを出す行為がとても苦手で、店員に「うわ、こいつポイントカード出してきたで、めちゃくちゃポイント付けてもらおうとしてるやん、1ポイントやで? たった1ポイントやで??」と思われているんじゃないかと思うと、スッとポイントカードを財布に戻してしまう

そういう時に限って数多あるポイントカードの中から、お目当てのカードがスッと出てくるものだ

「ポイントカードお持ちですか?」と優しく、仏様のような顔で言われた時はめちゃくちゃカードの樹海で迷い、結局「家にありますね……たぶん……」とそんなことあるかいなの嘘をついてしまう

 

ブックファーストでは、3倍のポイントが付く土日祝しか本を買わない非常にポイント乞食な人間だ

3000円近く漫画を買って、90ポイント程付いた時には思わずそのレシートを神棚に飾りたくなった

正確に言うとうちには神棚が無いので、「神棚があったら飾りたい」である

おい「穴があったら入りたいの語感」で言うな

 

珍しくガストに行って「あったカフェレストランガスト」の方で利用した時は、店員さんからのアシストがないとポイントカードを出せない

ドリンクバーしか頼んでねぇし、2ポイントしか貯まんねぇし、ドリンクバーで3時間近くウダウダしていたし、ランチ時を外していたとはいえここまでしこたま利用させてもらった上に2ポイント頂こうなんて、とてもじゃないが恥ずかしくてできない

 

あとポイントカードを出したはいいが「付かない」とかいう状況もたまーにある、200円で1ポイントみたいな

いいか、日本人には「100円で1ポイント」がDNAに刻まれているんだ、そんなややこしいことをするんじゃない、偉い奴出てこいよ説教してやるから

 

今日はドラッグストアで1800円程使い、税抜100円で1ポイント、17ポイント付いた

10ポイント以上付く時は偉いもんで恥ずかしさより勿体ないの方が勝つので、スッとポイントカードを出すことができる、本当にポイント乞食ポイント乞食

そして乞食はこう思う、「ポイント2倍の日だったら34ポイントか……」

ちょうど昨日(25日)がポイント2倍の日、「あ~~~~~!!!!!」だ

 

ドラックストアで買ったお酒を飲み、その「あ~~~~~!!!!!」を忘れようとしている今

こんなちっぽけなことでああじゃねえ、こうじゃねえと言っていられるのだから、私は非常に幸せな人間なんだなあと思った

もっと違うことでああだこうだ言え

 

日本は今、少子化で大変なことになっているんだぞ

あと地球温暖化とか

 

第106回 「ファンタオレンジについて」

今日は朝から晩まで時間を売ってお金に換える日(バイト)だった

一週間のうち、2,3日は朝から晩まで時間を売ってお金に換えている

時間を売り、休憩時間はポケモン遊戯王まとめサイトを行ったり来たりし、煙草を2本吸ってまた時間を売りに行く

この時点である意味「眠っている」状態と変わらないのに、大体はおうちに帰って来てお酒を飲みひっくり返ってしまうのだから、もう私は一日中「眠っていた」に等しいと眠る前にいつも思う

じゃあ朝、部屋でコーヒーを飲んでいた人間は一体誰なんだ

 

これじゃあいかんのう、と思い今日はパソコンを開いてこうしてブログを更新している

 

お酒の代わりにファンタを買って帰って来た

ファンタオレンジ、久しぶりにまじまじと見てみるとお目目がチカチカするくらい黄色い

中高の頃、ファンタオレンジばかり飲んでいた気がする

当時よく行っていたファミレスやカラオケのドリンクバーにファンタオレンジが無くて、舌打ちしまくっていた記憶がある

舌打ちし過ぎて高校2年の3学期には口から舌が無くなっていた、これは嘘

しかしそれくらいファンタオレンジが大好きだったにも関わらず、10年弱振りに自分でお金を出して買ったファンタオレンジは不安になるくらい黄色い

「いやもうこんなもんレモンやん」

西の人間もモンスターもズッコケてぷぅの韻の踏みようである

 

もう私の知っているファンタオレンジはこの世にいない

ファンタレモン(オレンジ味)だ、いやそもそもファンタレモンもすでにありそうなのでファンタレモン(レモン味)とファンタレモン(オレンジ味)なのかもしれない

(お色味が)ファンタレモン(味はオレンジ)かもしれない、いやラベルにそんな()ばかり書いているスペースはないか、そっかそっか

 

何か自分の中で納得したくさい気になったので、いい加減飲むことに決めた

とりあえずシャワーを浴びて、気分はアルコールしこたま摂取

あれから1時間、ファンタは半分くらい飲んでしまった、味はあの時のまんまでやんの

ほんの少しだけノスタルジィ

 

第105回 「異国、浅草」

お仕事で浅草に行ってきた

土曜日の浅草、人でごった返していて浅草そのものが嫌いになってしまいそうになったので、駅前のドトールに一旦避難することに

「嘘だろ」っていうくらい空いていた

「このドトールは見える人間と見えない人間がいるのか?」と不安になってしまい、「このドトールは稀にある不味いドトールなのか?」と心配になってしまった

 

至って普通のドトールだった、ちょっと冷房が利きすぎてはいたけど

煙草の灰が冷房の風で踊っていた

 

お仕事まで時間があったので浅草をちょっとぷらつく

浅草寺で煙を浴びに浴びて、特にお頭周辺に煙を浴びせまくり生まれ変わった私は、人力車を見つけ「1000円くらいで乗れんのかね?」と馬鹿丸出しの発言をしてしまった

まるで車夫さんのことを考えていない馬鹿丸出しつるっぱげの発言だった、調べてみると「3000円~」らしい

1000円じゃ割に合わないに決まっている、少し考えれば分かることだ

分かったのは浅草寺の煙に即効性はない、浅草寺の煙に即効性はないのだ

 

17時

小腹が空いて、何かご飯を食べようという話になる

浅草といえば蕎麦、天丼、お好み焼きなどとたくさん選択肢はあったが、お金のない人間たちは自然とすき家に集まっていく

結局、ウインズの近くにあるすき家でご飯を食べることになった

 

ウインズの近くにあるすき家は、私の知っているすき家ではなかった

今思えば、確かにお店の自動ドアを開けた瞬間「ブウゥゥゥゥゥン」と周りの時空が歪んだ気がしないでもない

すでにお店の中にいたお客さん達は完全に競馬で負けていた、こればかりは断定ができる、完全にあいつ等は競馬で負けている

そして皆フォルムが同じなことに驚いた

着ている服、被っている帽子、○○、○○など類似点が多く、もしかして「1人から細胞分裂した地球外生命なのかこいつらは?」と思ってしまう程だ

 

私が「高菜明太マヨ牛丼」を美味しくなさそうに食べていると、細胞分裂した1体がしれっとお金を払わず出て行った

思わず二度見してしまう、そいつはご丁寧に自転車の鍵を外してゆっくりと帰って行った

傍から見てみればこいつは食い逃げをしているようには見えない

おゲボちゃんが出そうになった、何だこの空間は

そりゃ従業員に日本人はいないよ、働きたくないものこんな異空間で、「あの人お金払ってないよ?」と言ってあげる元気もなかった

精をつける為にあるような牛丼を食べているにも関わらず、精は吸い取られているような気がした

 

おまけ

どうやら同じタイミングで注文をしたおじさん2人のうち、1人がどうも忘れられていたらしくずっと「まだ来てないんだけど?」とちょいギレの大盛をかましていた

数分後、忘れられていた牛丼を従業員が持ってきた

 

何かシーザーサラダが乗っかっている不思議な牛丼だった

一番コスパが良いものを注文しろ、どうせ競馬で負けているのだから

第104回 「朝はどうやったって焦っちゃうもん」

携帯のアラームが鳴る前に目が覚めるようになった

今日は8時に起きなければいけなかったのだが、一回5時半に目が覚めてしまい、さすがに起きるのは早いと思い目を閉じた

 

7時に目が覚めた

もう抗っても仕方ねぇかと思い、外に出て煙草に火を点ける

脳みそはまだもう少し寝たいと思っているのに、体はめちゃくちゃスッキリとしていて、何だかな~と思った

外はもうちょっと暑くなってきてるし、煙草の煙がヘンなとこに入ってむせるし、早起きしたのに何だか幸先が悪い

1時間も早く起きたのだから時間を有効に使ってやろうと思い洗濯を回して、冷たい珈琲を入れちゃったりして、録画していた「ヲタ恋」を観ちゃったりして、眉毛を手入れしちゃったりして、朝の星座占いが1位でテンション上がっちゃったり何かしちゃったりして

 

何だか気分が良いな~なんて思っていたら、あっという間にいつもの時間になっていた

「何だよもうこんな時間かよ、結局ちょっと急がなきゃ間に合わねえでやんの」気持ちの良い朝は一瞬にしてガラガラガラと崩れていく

 

立ち漕ぎでバイト先へ向かう、結局いつもと変わらない朝

1位だった星座占いの結果なんてもう覚えていない、ラッキーアイテム何だったっけ、何が起こる予感だったんだっけ

そもそも本当に私の星座が1位だったのかすら怪しくなってきた

 

今日一番楽しかったことと言えば、バイトの休憩中に「ピカチュウの誕生秘話」の記事を読んだことだけだ

いい加減にしろよ、今日

第103回 「センスない人間が聴いている曲」

音楽を聴きながら新宿を歩いていた

聴いていたのは林原めぐみの「りんごウラミウタ」

確かアニメ「シャーマンキング」のOPだかEDだか、ただのキャラソンだったかよく思い出せない曲で、「マンキンを知っていてもこの曲は知らない」みたいな現象がカラオケに行った時に度々起こる

マンキンよく観てたよー」何てあんたたちが言うもんだから、「この曲良いよね!」みたいなスタンスで入れると、「何その曲?」とか始まってしまう不憫な曲

そんな奴らは「マンキン」って略すな、勘違いするだろ、……そういう私もマンキンについてはあやふやだけれども

そんな「りんごウラミウタ」を聴きながらアルタ前を歩いていて、ふと思った

 

「今、この世の中で『りんごウラミウタ』を聴いているのは私だけなんじゃないか」

 

「これは久しぶりに何か面白くなりそうなことを思ったぞ、やったな私!」と自分を褒めてあげた

嬉しすぎて、「新宿ですれ違う人間が全員、私が今『りんごウラミウタ』を聴いて歩いてるなんて思わないだろうな。」とTwitterでも呟いてしまった

 

すると今度は、音楽を聴いている人間とすれ違うと「コイツは今、何を聴いているんだろう?」ということが気になってくる

「あー、コイツは倖田來未だなー」とか「コイツはEXILE聴いてるなー」とか、勝手に決めつけながら新宿を歩いていた

何となく雰囲気で何を聴いているか分かってはきたものの、小奇麗にしている普通の大学生とか、一般的なTHE・OLみたいな人間はちょっと難しく、「ミスチルか……、いや、それともちょっと外して真心ブラザーズみたいな線か……?」と必至こいて考えている自分がそこにいた

 

凄く答え合わせをしたくてモヤモヤしながら家に帰った

そして「絶対西野カナ! お前みたいなやつは絶対西野カナを聴いてる!」と勝手に決めつけた女の子からイヤホンを奪い取って、「会いたくて震えてんのか、あぁん?」といざ耳に当ててみたら「大江千里」だった時、0,1秒で好きになるなあと思った、てか好きにならない人間この世にいらっしゃるんですか?

そういう始まり方をする少女漫画、実はもう誰か描いていませんか?

 

ちなみにその時「りんごウラミウタ」を聴いていたが、自分を客観的に見て「コイツは何を聴いているんだ?」と考えた結果、「くるり」を聴いているということになった

センス有りそうな人間で何より

ちゃんと、ちゃんと自分を客観的に見た結果である