白塗りの裏側

ヴィジュアル系バンドのボーカルと嘘をついて、平成29年4月26日まで嘘を書いてました

第87回 「馬のエサ」

昨夜、深友から突然連絡があって、今日は大井競馬場に行ってきた

新宿のウインズという場外馬券場には行ったことがあったが、ちゃんとした競馬場に行くのは初めて

競馬場に行く時に最も必要な「お金」は無かったが、昨今の競馬ブームからくる「ミーハー」はメチャメチャあったので二つ返事でオーケーした

 

大井競馬場は浜松町からモノレールに乗った先というメチャメチャ遠い所にある

何故か今日は浜松町までが特に長く感じ、その理由は「品川の次だと思っていた浜松町が田町の先だった」という、とてつもなくしょうもないものだった

そして「交通費は絶対に取り返してやる」という、とてつもなくしょうもない野望も燃えていた

自ら進んで行っているのだから「取り返してやる」もクソもない、放っておくとすぐ心いと小さき人になってしまう

 

深友と待ち合わせ、大井競馬場の中に入る

まさか入場料を取るとは、交通費も合わせるとこの時点で結構マイナスになっている、これは勝つしかあらへんがな

到着も早々に馬券を買うことになった

しかし私は競馬の知識が「ダービースタリオン」で止まっている、競馬場の人間からしたらあの場で一番のカモだ

そんなカモが何の根拠も無いのに「このレースは荒れるな」とかほざいてみる

冷たい風がピュウと吹いて、競馬場に潜む何者かから「あ、そういうの要らないから」と説教のトーンで言われたような気がした

 

実際に生で競馬を観ると迫力が凄くて、地面を蹴りつける馬の足音やら砂埃やら、順位そっちのけで観入ってしまった、とても感動した

メチャクチャ感動したけど、負けてしまった

流れる涙は感動の涙か敗北の涙か、それはご想像にお任せします

とりあえず、私のなけなしのお金は馬のエサ代となって消えてしまった

 

あと、意外と女性が多くてビックリした

競馬場をデートで使うカップルもいるとは聞いていたが、カップルもそうだし、女子会みたいな感じで来ているグループもたくさんいて、歯抜けジジイなんてとんでもなかった

女の子ってだけで、缶ビールを飲みながら競馬を楽しむ姿もそれはそれは画になってしまう

まあ、そもそも発泡酒を飲んでいる女の子なんぞ確認はできなかったが

もれなく皆、期間限定のよく分からないオシャレなフレーバーのビールを飲んでいた

 

ワンカップを飲んでいた人も、少なからず「ちゃんと」いた

競馬場はやっぱりこうでなくっちゃ