第96回 「どうせバスには乗れない」
試験監督のバイトに行って来た
5時半起床
去年の年末にパン屋のバイトを辞めてから別に早起きをしなくてもいい生活になり、「起きたらバイキングが始まっていた」なんていうのがザラで、久しぶりの早起きに「ちゃんと起きれるのか」とドキドキしていた
前日、夜のバイトを早々に切り上げて、寝酒の代わりにアイスコーヒーを飲みながら何だかんで1時くらいまで起きていた
オードリーのオールナイトニッポンを聴きながら床に就いたのだが、フリートークが終わるまでバッチリと聴いてしまい、さすがにヤバいと焦ってきて一服し、コーナーは聴かずに無音の中眠りについた
アラームが鳴る3分前、5時27分にバッチリと目が覚める
「偉いなあ」と透明な私の髪の毛をワシャワシャしながら褒めてあげた、ただ睡眠時間は正味2時間ちょっと、完全に徹夜明けのような「ハイ」の状態になっている、コンディションを最悪だ
最寄りの駅から試験会場までバスが出ている
私はバスにちゃんと乗れたことがあまりなく、「のりば」で大体迷う
今回はバスの出発15分前くらいには最寄の駅に着いていて、「今日は私の勝ちだ」と思い余裕綽々でのりばを探していたのだが見つからない
お目当てののりばが見つからない、3ののりばはあるのに行き先がまるで違う、焦りで胃酸が込み上げてきた
「……おい、もしかして北口か?」と気付いた時にはもう遅しだった、バスの出発2分前、それはもう「遅し」だった
南口からダッシュで北口に向かう、周りの人間には「あの人バスだか電車に遅れそうなんだな~」と思われている
クソったれが、「何で平仮名で『のりば』なんだよ、『乗り場』でいいだろ」と焦りで怒りがヘンな所に行っていた
結局バスには乗り遅れる
北口に着いた時にはもう乗りたかったバスがエンジンをふかせていて、そのエンジン音が私には「ばいば~い!」と嫌味ったらしく言っているように聞こえた
それでも私はワンチャンあるんじゃないかと右手を伸ばし、「待って~!」とバスに乗り遅れそうになった時のジェスチャー第1位でバスを追いかけた
「ホントにこのジェスチャーするんだな~……」と思いながらバスを見送った、バスの後ろに乗っていた人も、その私の姿を見たら「ホントにこのジェスチャーするんだな~……」と思ったに違いない
だからバスは嫌なんだよ、どうやったって乗れないようになってんだから
仕方なく、試験会場の1つ手前のバス停で降ろされるバスに乗った
1つ手前で降ろされるって何だよ、ここまで来るなら試験会場まで連れていけよ、ふとバスの窓を見たら、自分の額にマッキーの太で小っちゃく「エゴ」と書いてあった
結局試験会場には歩いて行くことになった
乗り遅れなかったら試験会場で降りれたのに、でも乗り遅れたからこそこんな綺麗な街並みを見ることができたとポジティブに考えようと思った
そんな綺麗な街並みは無かった
試験会場に行くまでの珍道中で1000文字をオーバーしてしまい、とても疲れたので今日はここで終わりにしよう