白塗りの裏側

ヴィジュアル系バンドのボーカルと嘘をついて、平成29年4月26日まで嘘を書いてました

第71回 「科学の力」

科学の力って凄いなあと最近思う

ちょっと前まで自分はメカに強い方の人間だと思っていたのだが、どうやらそうではないみたいだ

でもこれだけは言わせてほしい、配線は上手いから、配線は綺麗にできるから

 

先日、動画を撮って送らないといけない用事ができた

「じゃあスマホで撮ってSDカードに入れて送ろう」ということになり、動画を撮りに友人とカラオケに向かう

まずは私のスマホで動画を撮ったのだが、どうにもこうにも音声が入らない

マナーモードの状態で撮ってるからなのか、そもそも性能が悪いのか、全く原因が分からずお手上げ状態

仕方ないので友人のスマホで撮るとばっちり音声が入って、私のスマホがオンボロであることが証明された

動画の編集は私がやることになっているので、その動画を私のスマホに移さなければならない

自分のスマホからSDカードを抜いて、友人のスマホに入れてコピーしようとしたら出来なかった

もう無理だ、音声が入らなかった原因さえ分からなかったのだから、SDカードの問題なんてクリアすることは不可能だ

メールで送ることも無理、赤外線もダメ、結局新しいSDカードを買うことになり、私のスマホ、そして使っていたSDカードさえオンボロだということが証明された、今のご時世こんなオンボロスマホでよく生活できているなあと思う

 

SDカードを買いにヤマダ電機へ行った

たくさんのSDカードの前で私は呆然と立ち尽くす、どれを買えばいいんだよ

高いやつを買っておけば間違いないけど値段が値段だし、かといって安いやつを買ったら買ったで動画入れられなさそうだし

すると友人が「これでイケますよ」と500円のSDカードを手に取る

「いやいやちょっと待ってくれよ、500円だぜ、イケんのかそれ、店員さんに聞いた方がいいんじゃない?」とめちゃくちゃビビッてしまった

ダメ押しでもう一回「店員さんに聞いた方がいいんじゃない?」と言ったのだが、「これで」と友人は動かない

レジで会計を済ませるまで、ずっとションベンが漏れそうだった、失敗してもたかが500円、情けないったらありゃしない

 

結果20秒でSDカードに動画を入れることができた

「私もこれでイケると思ってましたわ」と言わんばかりのキメ顔をかまし、心の中では「科学の力って凄いなあ」と大興奮、ドキドキが止まらない

まだまだ知らないことばかりの世の中だ

 

そんな機械オンチの私が時代遅れのLINEスタンプを作ったのでよかったら是非

https://line.me/S/sticker/1273536

第70回 「水回り」

ここ数日とても生活が荒んでいる、同時に部屋もちょっと汚くなってきているような気がした

特に水回りがひどい、「原因はそれだ、絶対にそれだ」と自分に言い聞かし、バイト終わりにお掃除をすることにした

一度始めようと思うと他のところも気になってくる、しかし携帯の時計は16時を越えている

さすがにこの時間から掃除機をぶん回すのはちょっと気が引けるので、部屋全体のお掃除は明日にし、とりあえず溜まったビニール袋を三角に折ることから始めた

ビニール袋を三角に折るとかさが減ってスッキリするし、何より心が浄化されていくような気がしてきて、ものの数分で悟りを開いた

これをやるときは是非、正座をしてビニール袋を折っていただきたい

 

次にキッチンへ向かう

シンクを磨きに磨き、三角コーナーとスポンジ置きと排水溝のごみ受けにハイターをふりかける、今日は何やら「三角」が多い

そしてその間にトイレ掃除と風呂掃除

トイレの芳香剤の上に灰皿が置いてあって、こりゃ芳香剤もキャパオーバーしていると思った、そりゃ生活も荒むわ

便器を磨きに磨き、ふとトイレットペーパーをお店のように三角に折ってしまい、思わず笑ってしまった

トイレ掃除を終えてすぐに尿意がやってきて、「一番風呂ならぬ一番流れだからな、有り難く思え」と流れていく尿に思いを馳せた

そして最後に風呂掃除、ここまで来ると自分から「三角」はないかと探してしまう

 

三角は無かった

ちょっと残念な気持ちになった

 

水回りを綺麗にしたのだから、明日はきっといい日になると思う

そんな日に限って「めざましテレビ」の占いで最下位になったりするもんだから、人生は面白い

 

文末は全然綺麗にできない

第69回 「危険な賭け」

8月も終わり9月になった

あっという間の8ヶ月、うんこみたいな8ヶ月

月の初めは気持ちも新たに「今月は身になる1ヶ月にしよう」と心に決めるが、9月に入って2日連続自慰行為をしてしまった

2日合わせて1時間弱しか時間を使わなかったことだけは褒めていただきたい、今月も張り切って生きていくぞ

 

今日の夜はバイトだった、といっても暇だったので早上がり、もう家に帰って来ている

夜のバイトはまかないが出るので、いつもは昼間何も食べなかったり、ちょっとだけをお菓子をつまんだりし、腹減りを調整してバイトへ向かう

バイト先のまかないにはルールがあって、出勤したときにお客さんがいなければ「今のうちに食っちゃえ」とすぐまかないが出てくるが、お客さんがいると「それどころではない」ので後回しになる

後回しの連鎖が止まらなくなると、あれよあれよとまかないを食べるのが21時過ぎになったりする

だからバイト前にご飯を食べておいた方がいい場合もあって、見極めるのが非常に難しい

まかないは非常にしっかりしたメニューなので完全なコンディションで食べたいのだが、この危険な賭けにはよく負けてしまう

 

昼間は別のバイトがあって、ご飯を食べるのがどうしても15時頃になってしまいそうだった

夜のバイトは18時から、今日は土曜日、出勤したらお客さんがいる可能性は非常に高い

どうしようかと悩んだ挙句、ちょっと遅めの昼ご飯を食べることにした

昼のバイト終わりによく通っているパン屋さんに寄ってパンを買う、かったいかったいフランスパンとクロックムッシュ、まさに勝ち組の昼ご飯

お腹いっぱいになり、ちょっとお腹を休めて夜のバイトへ向かう

休憩3時間じゃお腹は全然減りません、しかし今日は土曜日なのできっとお客さんはいるでしょう、この危険な賭け、今回は私の勝ちだ

 

お客さんはいなかった、ああ、3時間前の私を殺したい

もうすでにまかないは作り始まっている、今さら「今日はまかない要りません」なんて言えないじゃない

今日のまかないは「手羽先のからあげ定食」、完全に失敗した、当たりのまかないだ

自分のお腹に軽いジャブを打ち込むという謎の行為でお腹を減らそうとしたが無駄だった、こんなときばかり盛られた白飯の量が多い、仏壇の白飯じゃないんだから

 

まかないを食べ始めようとしたら、常連さんがやってきた

いつもならお客さんから見えないキッチンの後ろで食べるのだが、この常連さんは「こっちで食べなよ」というタイプの人

常連さんの座っている席の前の席でまかないを食べ始めることに

こんなときばかり多く盛られた白飯を処理していたら、常連さんが「これ、美味いよ」と自分が注文したでっかい油揚げを差し出してきた

いやこんなときばかり油揚げを差し出してくるなよ、有り難いけど

一切れの半分を貰おうとしたら、「食え食え」と二切れよこしてきた

「私、飯をいっぱい食べるタイプの若者じゃねえんだわ」、届かない叫び声が空を斬る

 

腹が爆発しそうになったが何とか食べ終えた、体中の穴という穴からご飯粒が出てきそう

「おう、食い終わったか、じゃあ1杯飲め」

いやこんなときばかりビールを飲ませようとするなよ、有り難いけど

お店が真っ暗だったら、フォアグラを作るときのガチョウの肝臓の肥大させ方のそれだ

 

さすがにビールは飲み切れなかった

まだこの危険な賭けに勝ったことは一度も無い

第68回 「納涼船」

先日、バイト先の人たちと東京湾納涼船に行ってきた

納涼船に乗って東京湾をぐるっと巡り、乗船中はお酒が飲み放題、船内にはDJブースがあったりしてちょっとしたクラブのようになっている

 

私は今回で2回目、前回は調子に乗って飲み過ぎ、2軒目に行った新橋の居酒屋のトイレで居眠りをこいてしまった

一段上がるタイプの和式トイレでその段差に腰掛け居眠りをこいていた、潔癖症が聞いて呆れる

いつまで経っても私が帰ってこないので心配したバイト先の店長が、居酒屋の店員さんに頼んでマスターキーを使ってトイレを開けようとした瞬間に私が出てきたらしい

マスターキーで開けたトイレの中で私が居眠りをこいている、こんな恥ずかしい話はない、絶対に孫の代まで語り継がれる

 

だから今年は綺麗に飲もうと決めていた

 

乗船中は飲み放題だが食べ放題ではない、金券を買って交換するという花やしきシステムなので、もったいないからと乗船前におそばを食べることに

去年はここでお腹減ってないからとバイト先の人と並盛のざるそばをシェアするという、財布には優しいが体には悪い行動をとってしまったのでひどい目に遭った

だから今年はちゃんと1人前食べる

悩みに悩んで生姜たっぷりの薬味そば、こんなときばっかり健康を気にするな気持ち悪い

 

そばを食べ、乗船前に1本缶ビールを空けて、ああだこうだしていたらあっという間に出航の時間

何百人という人がぞろぞろと乗り込んでいく、非日常を感じてしまったのか「よくこんなに人が乗っても沈まないよなあ」とアホみたいなことを呟いてしまった、あのときの私は船をエレベーターか何かと勘違いしていたようで非常に恥ずかしい、周りの人たちの耳に入っていないことを祈る

 

いよいよ出航

東京湾から見える夜景と潮風が心地よくて、嫌なことなんて本当に忘れてしまう

終始口を開けたまま、「いやたまんねぇなあ」と東京の夜空を見上げていた、本当に田舎もんの悪いとこが全部出ている

乗っている人のほとんどが若くみんな浴衣を着ていて、女の子なんて特に2割増しに可愛く見えた、ただそうでもない女の子の浴衣姿ほど悪目立ちするものはない、なぜストッパーを連れてこない

 

男2女1のグループが私たちの近くにいた、学生丸出しの私服の男と浴衣の男、そして浴衣の女

しばらく見ていると、私服の男は浴衣の女に完全にほの字だということが分かった

懸命に話を盛り上げたり、飲み物を取ってきたり、しかし浴衣の女はつれない素振り

勇気を出して、私服の男はちょっと強めに浴衣の女にツッコミを入れ距離を詰めようとしたが、スベって失敗に終わった

ていうか浴衣を着ていない時点でもうお前ではない、残念だけど浴衣の男が全部持って行く、人生とはそういうものです

 

私もちょっとロマンスを期待したが、そんなものは一切なかった

苦し紛れに船内をウロチョロしたり、喫煙所で独りたばこを吸ったりしてみたが、何の音沙汰もない、デッキへと戻る後姿が非常に寂しく見えたと思う

ただデッキの手すりに寄りかかって夜景を眺めていたら、隣に女の子のグループがやってきて近い距離で夜景を眺め始めた

お酒も入っていて、夜景なんて頭に入ってこず、「いやもう肩当たってますやん」と童貞みたいな思考になっている

小声で「(夜景が)たまんねぇなあ」と仕掛けてみた、特に反応はない

すると向こうが独り言のように「あれ、UFOじゃない?」と呟いた、これは完全に仕掛けてきている(と思う)

しかし最後の一撃が撃てない私は聞こえないフリをしてしまった

「UFOなんているわけないじゃない」、なぜこの一言が言えなかったのか、このクソ童貞野郎が

東京の夜景が私のことを笑っているようにキラキラしていた

 

気づいたらハイペースでビールを飲んでいた

結局、2軒目に行った有楽町の居酒屋でふぬけになってしまい、注文したアセロラサワーも飲みきれず、バイト先の人に飲んでもらう始末

 

今年も綺麗に飲めなかった、綺麗だったのは東京湾の夜景だけ

第67回 「厳禁」

バイト先のスーパーで、auとのコラボキャンペーンなるものが行われていた

普段はauショップで働いているであろうスタッフの女性が2人、普段は何をしているんだか分からない、入り口でボードを持ちひたすらに客引きをするコンパニオンの女性が1人

アンケートに答えるだけで人参、じゃが芋、玉ねぎをプレゼントするという、これはもうルーを買うしかない

私はドコモユーザーなので無視してきたが、客引きのコンパニオンの女性は無視できなかった

 

スタッフの女性2人もキレイ目ではあったのだが、客引きのコンパニオンの女性はさらに頭一つ抜けていた

出来損ないのノースリーブにau色のホットパンツ、お腹に力を入れないと出せないような柔らかい声で男たちを誘い、謎のアンケートをさせる

どうしてもレジ打ちをしている人や品出ししている人と比べてしまい、「このスーパーで働いてる女性が束になってもかなわねえな」とちょっと切ない気持ちになった

 

たまたま休憩室でそのコンパニオンと一緒になり、今日イチの距離で改めてお顔を拝見したら、髪型とも相まってPerfuneの「のっち」みたいだった

休憩室には「のっち」の他にご飯を食べながらタブレットでツムツムをやってる人、2Lのアクエリアスを飲みながら「目、悪くなるよ」と言いたくなってしまうくらいの距離でガラケーをいじっている人がいて、その光景はまさに「たんぽぽ畑を飛んでいる1匹の蝶と2匹の蛾」のそれだった

 

声をかける気なんてさらさらないのだが、もし声をかけるとしたらどういう話題で行こうかと煙草を吸いながら考え、「やっぱauユーザーなんすか?」という当たり障りのない台詞で行こうと思ったとき、2匹の蛾がたんぽぽ畑を離れて行った

2人ともドアを「バタン!」と閉めるタイプでもう救いようがない、せめてドアくらい静かに閉めろ

 

声をかける気なんてさらさらないのだが、もし声をかけるなら今だなというタイミングで蝶もたんぽぽ畑を離れて行く

 

こいつもドアを「バタン!」と閉めるタイプの奴だった

残された私は2本目の煙草に火を点け「COOLだね」と呟き、声をかけときゃよかったなと少し後悔した

第66回 「焼肉の口」

先日、ふと「焼肉の口」になった

 

ときどき、自分が今日「何を食べればいいか」分からなくなるときがある

「いや、別に食べたいもん食べりゃあいいじゃない」とあなたは言うが、私はその「食べたいもん」が分からない、ていうか「食べたいもん」がない

こういうとき、「誰かがそばにいればいいなあ」と思う

ご飯を作ってくれる彼女がいれば作ってくれたものを食べるし、作ってくれない女を捕まえたとしても「あれが食べたい、これが食べたい」って言ってくれると思うから、非常に楽

 

そのくらい、私は「食」に対して興味がない

 

そんな私がふと「焼肉の口」になったもんだから、これは「焼肉を食わな!」と駈け出して近所のスーパーへ行った

「あれとこれとを100gずつ」とイメージしてスーパーに行ったのだが、まず100g単位でお肉なんかそうそう置いてない、まして焼肉で食べる肉なんてなおさら

 

カルビもバラも豚トロもタンも、だいたい300gくらいから売っていた

「独り焼肉」に対しての世間の風当たりはまだまだ強いんだなあとしみじみ思う、こんなに食べたら「独り焼肉独りゲロ」だ、ゲロったときは絶対に誰かに背中をさすってもらいたい、独りゲロの情けなさで追いゲロしてしまう

 

口はもう「焼肉の口」だったので、とりあえず100gくらいから置いてあった鶏の胸肉とウインナーをカゴに入れてしばらく店内をぷらつき、もう一度冷静になってカゴを見たら「このチョイスは焼肉ではなかった」

せめてもも肉だろ、そっと胸肉とウインナーを棚に戻す

パッサパサの胸肉をほおばり、パリッとしないタイプのウインナーにかじりつきながら、これを「独り焼肉だ!」と言い聞かせる自分の画は、まさに日本の妖怪のそれだ、とても見ていられない

 

結局「独り焼肉」は諦めウイスキーのボトルと炭酸水を2本買った

他のスーパーへは行かず、「もういいや」ってなってしまいウイスキーを買って「独り酒」、走り屋も息を飲む急ハンドル

ベビースターをつまみにハイボールを飲んでいたら、ちょっと前まで「焼肉の口」だったことなんて忘れていた、そもそもホントに「焼肉の口」だったのだろうか

 

そのくらい、私は「食」に対して興味がない

第65回 「2L」

外出するときは、なるべく家でアイスコーヒーを作り水筒に入れて持って行く

出先で買うのがもったいないのでそうしてるんだけど、理由を聞かれたときに「節約してるんすよ~、コンビニで買うと高いじゃないっすか~」と言うのがちょっと恥ずかしいので、1回だけ言われたことのある「水筒っていつまでも冷たいからいいですよね」をよく拝借している、多分膨大な印税が発生するくらい拝借している

 

私の水筒は350ml

この季節になるとちょっと足りない気もするけど、よっぽどのことがない限り追いドリンクはしない、何故なら追いドリンクを買わなくてもいいし、買うともったいないし

後者はおまけ程度の理由なんであしからず

 

私は2Lのペットボトルを飲んでいる人がどうも苦手だ

バイト先にいつも「2Lのアクエリアスをバキューム飲み」している女性がいて、見かけるたびに「嫁入り前の娘があらららら」と嫁入り前かどうかも分からないのに心配になってしまう

その女性はどうやら女を捨てていて、「バキューム飲み」しそうな感じはある

ペットボトルの液体を迎え入れるのではなく自ら吸いにいっている、だから「バキューム飲み」、「ラッパ飲み」の上

あと最近は「500mlのペットボトル4本も飲んでのかこいつ」と思うようにもなった、アクエリアス溺れないのか

 

確かに経済的に考えると2Lのペットボトルを買った方がいいことは明らか、ただ私は人前で2Lのペットボトルを飲むことの恥ずかしさにはどうも耐えられない

人前で2Lを飲んでたら絶対に目が留まる、「こいつめっちゃ飲むじゃん」なんてボソッと言われた日には、こっ恥ずかしくて飲んだ水分が即座に汗になって体から噴出される

これでは2Lを飲んでても意味がない

 

あるとき、このことを人に話したら「俺は重いから2Lは持ち歩かない」という答えが返ってきて、「てかまずそっちの方が先に頭に思い浮かぶか」とひどく落ち込んだ

「2L何か飲んでて人からどう思われると思う~?」なんて言ってる場合じゃない

 

同じ考えのやつはいないかと、すぐにtwitterで検索した

ただ、多分マイノリティであろう自分に「いいね」を押したことは言うまでもない