白塗りの裏側

ヴィジュアル系バンドのボーカルと嘘をついて、平成29年4月26日まで嘘を書いてました

第51回 「快眠顔」

派遣バイトのお話の続き

 

2日目、何とか3時に起きれました

念のためにアラームを3つセットしてたんですが、2つ目でなんとか起床

あっぶねぇ、冷や汗たらり

 

昨晩「どっちか起きれなかったらそのときは」「まあ、どっちも起きれなかったらおしまいですけどね」「ワロスワロスwww」みたいなやりとりを真っ暗な部屋の中でしたんです

修学旅行の夜かよ気持ち悪い

 

結局どっちも起きれて万々歳

ちょっと相手の方がすっきりした顔だったのでイラッとしました、そりゃこの世の終わりみたいないびきで寝てんだもん、快眠だろ

 

さらりと準備を済ませてホテルのロビーへ

寝坊した奴がひとりもいなくてつまんない、どうせならド深夜からピリッとした空間作ってくれよと

 

ホテルからイベント会場へは送迎バスが出てました

たまたま後ろの方にいたんで、1台目のバスには乗れずピストンでやってきた2台目に乗ります

1台目の乗車率がエグかったんで、もちろん3日目はワザと後ろの方でプラプラして2台目に乗りました

 

小学校の遠足とかでバスに乗ったときの補助席に座ることになった奴のみじめったらしさったらないですよね

両端に2つずつ席があるとして、絶対2:1:2の構図になりますもんね、損しかしないよ補助席は

 

会場に着いて昨日と同じ控室に通され、朝ご飯のおにぎりをいつもなら朝からご飯なんて食べないんですが、何かこう非日常っていうかド深夜に食べるおにぎりってどんな感じなんだろう、でもいつも食べないからルーティンを壊すのもなあとぶつぶつ言いながら食べました

結局食べました、ド深夜に食べるおにぎりはお米の味がダイレクトに伝わってきました

 

4時半にはもう仕事を始めるそうで

「えらい早いけど何なの?」って思ってたら、始発組ってのがいて5時くらいにはもう会場にお客様がいるんですよね

目を覚ませよと、朝っぱらからこんなところにいて今後の人生の中で役に立つことが何かあるか

 

といわんばかりの顔をしてたら、社員みたいな人に「疲れてるなあ」と肩をポンと叩かれました

読解力の乏しい人でよかった

 

そこからはもう永遠とチラシ配り

4人1組になって2人ずつ順番に30分交代で回していきます

朝から晩まで、鶏と蝉と烏の鳴き声をコンプリートできました

 

いやこれあと1日あるんかと思うと自然と瞼が落っこちてきますね

活動を止めさせようと無意識に脳から信号が送られてきます

 

そして今日もあの大いびきの洞くつに帰るわけです

マジで1日色々とイラッとすることあったけど、早朝のあのすっきりとした快眠でっせの顔が1番イラッとしましたわ

口に綿詰めて眠れや

第50回 「七夕」

派遣バイトのお話の続き

猿でもできるような仕事が続き、こきにこき使われた初日、お泊りするホテルでチェックインしようとすると「お連れさまがすでにお部屋に入っております」とのこと

 

名前を聞いたところで誰だか分からない、お部屋に入って初めてご対面する訳で

「どうか変人奇人に当たりませんように」と願ってホテルのドアをノックします、その日は偶然にも七夕、短冊持ってくればよかったな

あとデリヘル嬢っていつもこんな気持ちでノックしてるのかな

 

ドアの向こうから出てきた男は年の頃30代半ば、物静かで気の弱そうな感じ、ひょこんと顔を出し「あ、こんばんわ……」と呟きます

 

当たりだ、おじさんばっかの中で私の次の次くらいに若い人、当たりだよ

チェンジされなくてよかった、織姫と彦星は出会えなかったけど、私は当たりの人間に出会えたよ、皮肉ですね

 

と思ったのもつかの間、どこでスイッチが入ったのかあんまりよく覚えてないんですが、まあその当たりの男が喋るんですよ

今まで喋ってこなかった分をここで取り返してやろうといわんばかりの言葉の速射砲

リロードがバカみたいに早ぇ早ぇ

 

もちろん私は最低限の情報しか公開しません

ひたすら相手の言葉の銃弾を体に浴び、アメリカのアニメに出てくるチーズみたいになっちまいました、穴ボコボコ

すぐにでもシャワーを浴びたかったんですが、一番風呂は当たりの男に差し上げました

 

そして私の番、バスルームの扉を開けるとそこは広々としたユニットバスでした

結構きれい目のホテルだったんでまさかユニットバスとは思わなかった、思わな過ぎて「いやUB(ユービー)かい」って言いそうになりました、てか言ったと思うたぶん

 

シャワーもそこそこに一服して寝ようかな、なんて思ってたら、当たりの男がベッドに腰掛けてこちらに機関銃を向けてるではないか

 

いやまだ喋るんかい

こういうの初めてなんか、修学旅行行けなかったんかお前さんは、もうハズレだよこの人

当たりの皮を被ったハズレ、当たズレだよこの人

 

何とか数分でおねんねしましょうに持ち込んで事なきを得ました、下手したら寝ないで語り明かすところだったよ

22時半就寝、翌3時起床予定、おやすみなさい

 

翌24時半に1回目が覚める、いやいびきも半端ねぇのかよこいつ

いびきに吸い込まれてしまいそうなくらい半端ないいびきでございました

第49回 「イカれてる人たち」

先週末の金土日と派遣バイトに行ってきたお話の続き、っていうかまだ集合場所に到着したところまでしか書いてなかった

需要がないのは分かってますが、これは超大作になってしまうような気がします

何が超大作だよ

 

ぞろぞろ「それっぽい人たち」が集まってきて、適当に点呼取って、現場に向かいます

その様はまさにドラクエのそれ、馬車があったらどれほど楽なもんか

炎天下、ずっと毒の沼地の上を歩いてるような気分

 

馬鹿デカい会場ということで、現場に着いたらメチャクチャ人がいるんですよ

その様はまさにピクミンのそれ、雑に投げられたり、雑に物運ばされたり、そんなことはつゆ知らず、控室に通されます

 

現場の人の軽い説明を聞き、「とりあえず今日は雑務をします」と

イベントの来場者に配るチラシの折り込みやら何やら、猿でもできるような仕事をこなして、支給されるお弁当の時間

 

このお弁当がハズレでした

 

和と洋、どちらか選ぶ

中身は分からない、かといってすでに食べてる人をジロジロ見るわけにもいかないし

でもジロジロ見てる人いましたけどね、ラーメン二郎で後ろに並んでる奴じゃねぇんだから

私はそんな奴にはなるまいと思ったので勘で和にします

 

二者択一で大体失敗している私です

サバの塩焼きと煮物と卵焼きだったかな、和のお弁当としては100点、ただご飯が進むとかといったら10点です

巾着で米が食えるかよ、こんなことならおでんをおかずにご飯を食べる家庭に生まれたかった

 

ご飯の時間を大切にする私ですが、そそくさと食事を済ませ、猿でもできるような仕事をこなして1日目は終了

 

20時、ここからホテルへ移動

事前に聞いていた「宿泊部屋はシングルかツイン、どちらかは選べません」の限りなくゼロに近いシングルになることに望みをかけていざホテルへ

 

ツインでした

分かっちゃいたけど嫌ですね、分かっちゃいたけど嫌ですね

ホントに嫌だったんで2回言いました

 

何だかんだでホテルに着いたのが21時ちょっと前、2日目はホテルのロビーに3時半集合、起床は3時

全盛期のピンク・レディーか、イカれたスケジュールじゃねぇかよ

 

何時間寝れるだろう、そればかりを考えてたんですが、ホテルのエレベーターで一緒になった「それっぽい人」が缶チューハイを3本くらい買ってるのを見て、私はまだ大丈夫だとちょっと安心しました

 

この人が朝起きれなかったときのことを考えるとウキウキでしょうがなかったです、興奮しちゃって寝れるかしら

この人もイカれてますが私もイカれてるんですかね、ベクトルが違うだけで

第48回 「終わりの始まり」

先週末の3日間、金土日と派遣のバイトに行ってました、しかもお泊まり

少し潔癖なものですから、仕事は決まったがいいが当日になるにつれて嗚咽がひどくなってきます、行きたくねぇ

 

しかし一寸先は闇、時間は有効に使っていかないと

病気になってからじゃ遅いんですよ

 

当日、電車を乗り継いで結構遠いところまで行きました、電車を降りれば潮の香り、口が何だかしょっぱくなってきます

 

両手で収まる程度しか派遣のバイトに行ったことないんですが、まあその程度の扱いっていうか、待ち合わせが雑なんですよ

集合場所に行っても誰が関係者なのか分からない

看板持ったりとか、あいのりの新メンバーの如く段ボールを持って立ってろと、目印になれよと、文句を言いたいんですがまあその程度の扱いってことで

 

そんな感じだから、みんなちょっと離れたところでウロウロしてるんです

そんで何回かバイトに行くと、「あの人それっぽいな」って察知できる要らない特殊能力が身に付きます

マジで要らないから、貴重なスキルポイントを無意識のうちにこの能力に振ってると考えたらゲボ吐きたくなってくる

 

集合時間が近くなってくると「それっぽい人」と「それっぽい人」のツーペアができて、そのペアに「それっぽい人たち」が集まってきて、もの数分で「それっぽい人」の役のできあがり、高得点です

でもひとりひとりは花札でいう「カス札」ですから、私もそのひとり

 

今回のバイトもそんな感じで集合場所に誰もおらず、周辺に「それっぽい人」がウロウロしてました

しかも今日はエンカウント率が結構高い

 

私の目に留まった「それっぽい男」がひとり

年の頃は40代半ば、がっちりとしてて背はちょっと低め、黒いタンクトップに若い頃の江口洋介を思わせる長髪、迷彩柄のでかいリュック

 

いやランボーやん、この街にランボーおるやん、そのでかいリュックにマシンガン隠してねぇだろうな

 

いやいやちょっと待てよ、明らかに「それっぽ過ぎる」か

逆に怪しくなってきたぞ、さすがにそれはないか、私の考え過ぎでした、ブラフだブラフ、私を騙すならもうちょっと上手にやらないと、なめられたもんですよ

 

振り返ったら役の中にいました

 

いやランボーと一緒に働くんかい

「おはようございます」じゃないよ、もうランボーだと認識してたから思わず「日本語喋れるのかよ」と言いそうになりました、いや日本人だから当たり前なのよ

 

他にも、若い頃の吉田栄作のような見た目なのに歯が少し無いもんだからフガフガ喋る人とかいたんですが、ランボーに全部持っていかれました

 

こりゃ大変な3日間になるぞ、覚悟しなければ

第47回 「猫」

こうも毎日のようにバイトをしてると、嫌でも目に付くお客様ってのがおりまして

 

あ、間違えました

嫌でも目に付く「良い」お客様でした

どんな部分が「良い」のかはご想像にお任せするとして

 

夜はお酒を嗜むお店でバイトをしてるんですが、たまーに来る夫婦なんだかアチチな関係なんだかよく分からないアベックがいるんです

今日はそんなアベックのお話

 

そのアベックは日本酒をよく飲まれるんですが、問題はおつまみ

 

奥さん、ちょっと聞いてくださいよ

そのアベック、おつまみを一品ずつしか注文しないんですよ

 

牛歩呑みかよ

チマチマチマチマ呑みやがってよ、一気に注文してくれ、面倒なんだよ

っていうのはこっち側の言い分

 

他にもうお客様いないし、早く帰りたいのよ

だけどチマチマチマチマ呑むから結局閉店までいるんですよ、奥さんどうにかなんないかしら

 

そんでもって日本酒を2合も3合も呑むもんだから、寝るんです

もう勘弁してくれ、状況を客観的に見れないやつはお酒を呑めないっちゅう法律を作ってくれお偉いさん

 

先日もアベックどっちもベロベロになっておしまい

頭にキスするな、ニャンニャン言葉でしゃべるな、お会計もっとスマートに払え

中学校のクラス会でカラオケに行ったときのフロントで「1人660円

だって~」みたいにもたつくなバカ

 

まあ、あーだこーだ言ってますが、お客様は神様ですから

どんなお客様でも神々しいんだから、得ですよね

第46回 「エアコン」

昨日は夜になっても気温が下がらず暑かったですね

しばらくぶりに熱帯夜にぶつかると、実際の気温よりも暑く感じてエアコンを入れたくなります

ただここを乗り越えれば、後は勢いでエアコンを入れなくても過ごせるんじゃねぇかって毎年思うんですが

 

今年も無理でした

罪悪感はほんの一瞬だけ、涼しく寝れましたんでオールオッケーです

 

エアコンって何でその年初めて入れるまで、あんなに悪者なんですかね

 

一回入れちゃえばもう何でもないんですが、初めて入れるときに「入れちゃうと今年の夏は終わるなー」って一瞬止まっちゃうんです

そんで入れると「あーあ、入れちまったよ」と後悔します

 

弁がもうバカになってるんでおやすみタイマーを設定し、朝スッキリ目覚めると「何でもっとスッと入れなかったんかな」と自分にゲンナリします

 

そして毎年誰が言ったか知らないセリフ、「結局入れたとこで電気代あんま変わんないらしいよ」が頭に浮かんでくるんです

 

これ誰が言ったか知ってますか

知ってる人はこちらまで

第45回 「盗まれた」

今まで25年間生きてきて、初めて今日バイト先でお金を盗まれました

ただ厳密に言うと今日盗まれたかどうかは定かでない、けど今日盗まれた可能性が高い、いや絶対今日盗まれた、私のバイト先にはルパンがいます

 

バイトの休憩中にふと財布を見たら5000円が無くなってました

コエカタマリン飲んでたらまあまあの大きさの「えっ!?」が自然と口から出ちゃいました

 

「あれあれあれ」と思いつつも意外と冷静になって、どのタイミングだ、どこで無くなったんだと思考の中で探しにかかります

 

一昨日チョコバナナを作りに行ったときは、パスモにチャージをしたんで確かに5000円あったことは覚えてます

ただチョコバナナを作りに行った現場で、貴重品を現場担当者の車の助手席(ここが私物置き場ね)に置きっぱなしにしてました

 

だけどめちゃめちゃ人通りの多いとこに車は停めてあったし、その近くでチョコバナナ作ってたし、ここで盗まれたということは考えにくい

絶対に今日盗まれた、私のバイト先にはルパン、もしくは不二子がいます

 

どうせお金は返ってこないと思いながらも、一応副店長に報告したら「上司に報告して本部に報告してテナントの店長に……」

もういいもういいもういい面倒くさい面倒くさいこんなに面倒くさいことを経て盗まれたお金は返ってくるのですか

 

鍵の無いロッカーにお財布を入れっぱなしにしたままの私も悪かったんですが、100:0ではないじゃない

けど副店長が「僕は周りを信用してないから絶対に財布は置いとかないけどねー」とか「こんな目立つとこに絶対に財布は置いとかないけどねー」とか、120:-20くらいの勢いで言ってくるんです

 

結局色々と面倒くさいんで「私のミスです」で終わらそうとしたら、それはできないんですって

 

何だかんだでここが一番イラッとした、いやどうせもう戻ってこないんだから穏便に終わらせておくれよ

 

犯人探しがどうとか、被害届出すとか、手続きが面倒でイライラが募った結果、犯人野放しにさせて誰か他にもお財布からお金抜き取られてしまえ、というもっともな考えに落ち着きました、てへぺろ

 

この職場にはまだルパンか不二子いるんだ、そのドキドキ感と不信感の中でみんな仕事しろばかたれが

 

今はとても落ち着いてます

最高だぜ、誰もが誰も信じられなくなってみんな働け